暖淡堂 FP Office

会社員でフィナンシャル・プランニング(FP)技能士の「安心な暮らし」のための心得

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FPが学ぶ「穏やかなライフプラン」モデル

穏やかなライフプラン

 

こんにちは、暖淡堂です。

フィナンシャルプランは、ライフプランのお金の面に注目したもの。

この二つは別物ではなく、おなじ人生設計を、異なる視点で眺めたものですね。

「どのように暮らしていくのか」という問題は、「どのようにお金を使っていくのか」という問題と同じものになっていきます。

 

で、FP2級の過去問に、ライフステージ別の資金の活用に関する問題がありました。

その問題文には、自分のこれまでの暮らしを振り返っても、大体納得できるモデルが示されています。

「穏やかなライフプラン」モデルと言えそうです。

 

今回の記事では、そのモデルを紹介したいと思います。

 

FP2級の過去問にあった「ライフステージ別の一般的な資金の活用」

2019年1月のFP2試験に出題された問題の概要は以下のようなものでした。

 

Aさん(22歳):初任給に銀行からの借入金を加えた資金を元手にして、高い収益が見込める金融商品に投資し、積極的な資産運用を始めた。

Bさん(30歳):将来のため、NISA(少額投資非課税制度)を利用して余裕資金を元手にした資産運用を始めた。

Cさん(40歳):マイホーム購入のため貯蓄をしてきたが、預貯金の残高が貯まってきたので、その一部を頭金にして、ローンを利用して新築マンションを購入した。

Dさん(63歳):定年退職後の収入は年金のみになるので、リスクを避けた資産運用として、元本が確保された金融商品を中心にした安定的な運用を行うことにした。

 

ここで問われているのは、この4人が行っている資金の活用のなかで、最も不適切なものはどれか、ということ。

つまり、FPとして顧客から相談を受けたときに、あまりお勧めできない資金の活用方法はどれか、ということですね。

一方で、それ以外は、むしろFPとしては使える制度の紹介などで顧客支援をする内容として問題のないものになります。

「穏やかなライフプラン」の一例とも言えるものですね。

 

この設問の答え、つまり最も不適切なものはAさんの例。

初任給をつかって、さらに銀行からお金を借り入れて、高い収益が期待できる金融商品に投資する。

これはとてもリスクの高い行為ですね。

高額の損失を抱え、負債の返済で困ってしまうこともあります。

FPとしてはこのような高リスクの資金活用を、ライフプランの中で提案することはないかと思います。

 

無理のない資産運用が好ましいですね。

その意味では、一通り穏やかに暮らしてきた経験を元にして相談に乗れるFPの存在価値もあるような気がします。